朝の電車でふと周りを見ると、女性が多い日もあれば、男性が多い日もあります
でももしそれが気分や時間帯ではなく、世界の基本として固定されたらどうなるでしょうか
人口の7割が女性で、3割が男性の世界です
今の世界では女性はだいたい半分前後で、国や年齢で少しずつ違います
日本でも女性はおよそ51パーセントくらいです
だから7割というのは、かなり極端な偏りです
良くなるところもあれば、別の痛みも出るかもしれません
その両方を、静かに見ていきます
まず社会への影響を、仕事や経済から見ます
働く人の多くが女性になるので、職場の設計そのものが変わるかもしれません
たとえば更衣室やトイレや安全対策のような物理的な部分だけでなく、働き方の標準が変わる可能性があります
妊娠や出産や更年期のような体の変化は、特別な人の事情ではなく、多数派の生活の波になります
多数派になると、遠慮して言わなくていい空気が生まれるかもしれません
これが良い面です
体調に合わせて休むことが、サボりと見なされにくくなるかもしれません
一方で悪い面もあります
多数派の事情が標準になると、少数派の男性が逆に言いにくくなることがあります
数が少ないと、例外として扱われ、制度の外に落ちやすいからです
経済では市場が変わります
消費者の中心が女性になると、商品や広告や街の作りが変わりやすいです
これは単に化粧品が増えるという話ではありません
防犯、移動のしやすさ、夜の公共交通、医療、介護、教育、住まいの安心感など、生活の前提にお金が流れます
良い面としては、安全や健康に投資が集まりやすいことです
悪い面としては、女性の中の多様さが一つの型にまとめられ、こうあるべき女性像が強化される危険です
多数派になるほど、型が生まれやすいことがあります
制度と政治も見ます
有権者の7割が女性なら、選挙で女性向けの政策が重くなるのは自然です
保育、教育、医療、治安、働き方の整備が争点の中心になりやすいでしょう
女性議員が増える可能性もあります
ただし人口比が増えたからといって、自動的に権力の席が増えるとは限りません
現実の世界でも女性の政治参加が十分ではない、という指摘があります
つまり比率の問題だけでなく、時間、資金、家庭内の役割、偏見、候補者を選ぶ仕組みなどが絡みます
この世界でも、女性が多数派なのに意思決定層が少数派のまま、というねじれが残る可能性があります
逆に、女性が多数派であることを理由に、女性同士の分断が強くなる可能性もあります
年齢、地域、宗教、学歴、子どもがいるかどうか、働き方、そうした違いが表に出てきます
多数派の内部ほど、違いが細かく見えやすいからです
教育の場では、女子が当たり前の多数派になります
学校の文化が落ち着くかもしれない、と期待する人もいるでしょう
競争が弱まり、協力が増えるかもしれません
でもこれは決めつけにもなりえます
女子が多くても競争はありますし、男子が少ないことで別の競争が生まれることもあります
たとえば男子が希少だと、目立つがゆえに期待を背負うかもしれません
かわいそうに見えるから助けられることもあれば、甘やかされず厳しくされることもありえます
どちらに振れるかは、社会が少数派をどう扱うかに左右されます
家族の形は大きく揺れます
人口の比率だけを見ると、単純に考えてパートナーを作りたい女性の数が男性より多くなります
すると恋愛や結婚が、今とは別の意味で難しくなる人が増えるかもしれません
良い面としては、結婚だけが人生ではない、という価値観がより普通になることです
一人で生きる制度、友人同士で支え合う制度、血縁以外の家族のような形が広がるかもしれません
悪い面としては、望んでも望んでも関係が作れない孤独が増えることです
そしてその孤独は、女性だけでなく少数派の男性にも起きえます
少数派の男性が過剰に注目され、選ぶ側として扱われ、プレッシャーや監視が強まる可能性があるからです
希少なものは価値が上がることがありますが、同時に自由が減ることもあります
ここから人間の気持ちの話に寄せます
幸福は数字で測れません
でも比率が変わると、不安の形が変わります
多数派の女性は安心するのかというと、必ずしもそうではありません
多数派の中でも、見た目、年齢、収入、性格、健康状態で序列が作られることがあるからです
安心が増える場面もあります
夜道の恐怖が減るかもしれません
職場で一人だけ浮く感じが減るかもしれません
でも別の不安も増えます
自分が選ばれるかどうか、比率の差が可視化されるほど、比較が増えるかもしれません
誰かの成功が、すぐに自分の不足に見えてしまうことがあります
少数派の男性はどう感じるでしょうか
特別扱いされる楽さがあるかもしれません
少ないからこそ守られる場面があるかもしれません
でも同時に、何をしても目立つ重さがあります
失敗が許されにくいこともあります
男らしさを求められたり、逆に男らしさを怖がられたり、その両方が起きえます
少数派は、どちらの意味でも説明を求められやすいからです
治安や暴力の形も変わるかもしれません
男性が少ないから暴力が減る、という単純な話にはなりにくいです
暴力は性別だけで決まらず、貧困、孤立、薬物、差別、集団の空気などが関係します
ただ人口比が変わると、暴力が起きる場所や理由が変わる可能性はあります
たとえば希少な男性をめぐる搾取や、逆に男性が標的になる詐欺や誘導が増えるかもしれません
弱さを狙う仕組みは、いつも形を変えて現れます
ここで視点を切り替えます
子どもの目で見ると、この世界は単純に見えるかもしれません
教室に女の子が多くて、男の子が少ない
運動会のチーム分けが難しい
好きな人ができても相手がいない子がいる
でも大人の目で見ると、これは制度の話になります
学校、会社、税金、年金、住まい、医療、全部の設計が、どの体を標準にするかという話になります
高齢者の多い地域では、もともと女性が多いことが現実にもあります
長生きの差で女性が増えるからです
たとえば日本の平均寿命は女性が男性より長いと言われ、結果として高齢層で女性が多くなりやすいです
この現実は、小さな縮図として参考になります
高齢女性が多い地域では、買い物、通院、介護、孤独、相続、こうした問題が前に出やすいです
だから7割女性の世界では、その縮図が社会全体に広がる、とも考えられます
良い面は、ケアの設計が進むこと
悪い面は、ケアに追われて別の挑戦がしにくくなることです
もう一つの切り替えは、国と国の関係です
もしある国だけが7割女性で、周辺国はそうではない場合、人の移動が起きます
働き手として、結婚相手として、あるいはケアの担い手として、人が越境します
そのとき人は商品ではないのに、商品みたいに扱われる危険もあります
国際結婚、労働移民、搾取、保護、自由
良い面としては、多様な家族や文化が広がること
悪い面としては、弱い立場が固定されることです
最後に、曖昧なまま置きます
人口の7割が女性の世界は、女性が生きやすい世界になるかもしれません
同時に、女性であることの型が強まり、息苦しくなるかもしれません
少数派の男性は得をするかもしれません
同時に、注目と期待に縛られるかもしれません
社会は多数派に合わせて優しくなることもあれば、多数派に厳しくなることもあります
比率が変わるだけで、正しさが変わるわけではないのに、空気は変わります
ご視聴ありがとうございました チャンネル登録と高評価もよろしくお願いします あなたは人口の7割が女性になった世界で、何が一番変わると思いますか
